CPU

半導体で説明した通り、トランジスタにはスイッチングという大きな役割があります。実はCPUというのはトランジスタを超細かくしたものをウン億とくっつけてスイッチングをめっちゃできるようにしたもの、なんです。

半導体で例に挙げたモールス信号はONの長さで文字を伝えますが、トランジスタによるデジタル通信では、ONの長さを計ることはできません。あくまで、スイッチングができるだけなので、CPUによるデジタル通信はONとOFFの組み合わせで行います。ただし、ONの状態とOFFの状態をいくつも同時に発信することができます。

CPUはパソコンの頭脳と呼ばれています。つまり、パソコンはCPUを使って、いろいろな計算をするわけです。で、その計算をするためにトランジスタによるON・OFFを使うわけです。CPU内ではトランジスタのONを「1」、OFFを「0」として扱います。つまり、0と1しかありませんので、2進数で処理するしかないわけです。電気が来たかどうかしか判断できないのですね。電気が来たらON、来なければOFFとなります。
上でも少し触れましたが、CPUはトランジスタをウン億個も持っていますので、ONとOFFの桁を持つことができます。いくつも同時に発信することができるとはこのことです。
この同時に発信できる桁のことをビットと言います。8ビットであれば、

00110011

というような数字を表すことができます。2進数の110011ですので、10進数では51となります。例えばこの数字を「を」とするという取り決めがあれば、受信者は「を」と読むわけです1)。パソコンの世界では、データの種類(テキスト、画像、動画など)を持つ桁と実際のデータを持つ桁で別れていることが多いです。画像であれば、画像情報が書かれた桁の前に「このデータはPNGなのでPNGの仕様で読み込んでちょんまげ」というヘッダ情報があるのですね。
最近、はやりの64bitCPUであれば、64桁の数字を一度に発信することができるわけです。また、1秒間に何回発信するかはクロック(周波数)であらわされます。64bitの2.4MHzだと$\small{2.4 \times 10^6}$回、64桁の発信が行わるわけです。というイメージでよいです。


1)
文字コードという。文字コードにもいくつか種類があり、SJISという文字コードで書かれたテキストをUTF-8という文字コードで読むことができない。これを文字化けという。
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  • 最終更新: 2023/10/12 17:19
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